2006/12/24

龍が如く2

夜の街の魅力を、その「わい雑さ」までも見事にゲームで再現し大ヒットした「龍が如く」。その続編が、パワーアップして登場した。前作同様17歳以上の大人に対象を絞った割り切った作風が特徴で、これまでの家庭用テレビゲームではなかなか見られなかった踏み込んだ表現が楽しめる。

 主人公は、引き続き伝説の男・桐生一馬。東京と大阪の歓楽街における様々な組織の覇権争いに巻き込まれ、穏やかな日常から再び波乱の舞台へと立たされる。女刑事との友情ドラマなど、作家馳星周氏の監修によるシナリオは今回も熱い。前作の経緯も丁寧に説明されるので、前作を知らない人でも、いきなり本作から遊んで大丈夫なはず。

 夜の繁華街の描写は前作以上の充実ぶりを見せる。いわゆるキャバクラでは女性と親密になるための会話術を磨くだけではなく、自ら店を経営し広げていくことが可能となった。また、いわゆるホストクラブでナンバーワンを目指す展開になることもある。こうした本筋以外の寄り道が面白過ぎて、肝心のメーンストーリーを進めるのを忘れるほどだ。

 基本的には格闘アクションゲーム。街を歩いていると乱暴者が絡んできたり、助けを求められたりして、なかなか忙しい。でも、簡単モードがあるので安心。ボタン操作が苦手な人でもストレスなく勝ち進むことができるだろう。ゲームならではの豪快なケンカで、爽快感が味わえる。

 年末年始の休みには、こんな仮想の夜の街を探索してみるのもいいのでは。(大和太郎)

読売新聞 - 2006年12月21日

posted by masahiro @ 6:17 午前

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