リコーがデジカメでファンの集い プロも一目「名機」、発売1周年
リコーがデジカメでファンの集い プロも一目「名機」、発売1周年
プロカメラマンからも「名機」と高く評価される、リコーのコンパクトデジタルカメラ「GR DIGITAL」の発売1周年記念イベントが21日、東京・恵比寿のSPAZIO1で開かれた。 ≪「描写」に徹底≫ 光学ズームや手ぶれ補正機能はないが、徹底して描写性能にこだわった高級機。写りの良さと使い勝手に優れ、プロが日ごろ持ち歩く“スナップ機”として利用することが多い。半年もたたずにモデルチェンジを繰り返すデジカメの中で一線を画す存在だ。 この日のイベントには、プロカメラマンの田中長徳さんやハービー山口さんら、同機を愛用するファンが集まった。まず同機で撮影したカレンダー写真コンテストの表彰式が行われ、次いで2007年版のカレンダーが披露された。 また、11月24日に売り出される発売1周年の記念モデルを初公開。青空をイメージした本体に、イラストレーターの寺田克也氏による天使のイラストを描いた。1000台の限定販売で、シリアルナンバーが入る。価格は10万円程度になるとみられる。 “異色の存在”「GR DIGITAL」は、なぜこうもファンを魅了し続けるのか。イベントに参加したあるファンは、「黒いボディーの一見するとチープな外観からは信じられないような自然な発色をする点」と言い切る。 「写した映像のゆがみのなさ」を評価する声も多い。広角から望遠域まで焦点距離を移動できるズームレンズは利便性が高い半面、直線を直線に写せない難点を抱えている。厳密に観察すると、長方形の物体を写しても、焦点距離によってビア樽型になったり、糸巻き型になったりするのだ。 これに対して、「GR DIGITAL」はF2・4という明るい28ミリ広角レンズとし、ズームを使わないという割り切りをみせた。このことは画面隅々までシャープに写ることにもつながる。 それを実感させるからだろうか、コンパクトデジカメでは通常みられない現象が起こっている。 ≪値崩れせず≫ 一つが値崩れが起きないこと。家電量販店の多くでは、現在でも7万円台の価格がつけられ、発売当初とあまり変わらない。月産台数が5000台と少ないこともあるが、発売半年で2割以上安くなるデジカメ市場では異例だ。 オプションの充実ぶりもすごい。あるカメラ量販店は特製の本皮ケースを売り出し、マニアの間で大人気だ。21ミリの超広角撮影ができるコンバージョンレンズ、外付けファインダー、リモコンシャッターなども用意され、腕に多少なりとも自信がある団塊世代の“オヤジゴコロ”をくすぐる。 何よりも、コンパクトカメラでファンの集いが開かれること自体が異例。デジタル時代にあって、あえて利便性を切り捨て、アナログ機に通じる「操作する楽しさ(難しさ)」を残したことがヒットの要因かもしれない。 フジサンケイ ビジネスアイ - 2006年10月21日
posted by masahiro @ 8:17 午後
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