2006/12/26

「趣味型消費」が生んだヒット商品

消費は堅調に推移して当面のところ2007年もこの傾向は持続するものとみられる。消費を牽引しているのは30代後半から50代にかけての成熟層である。子育てが一段落して自分のためにお金を使い出している。2006年のヒット商品をみると、豊かな消費体験をもった成熟層が評価したものが多かった。

趣味性の強さ

イメージする生活スタイルを実現するために、さまざまなカテゴリーで自分の趣味やテイストにこだわった商品サービスを選択していく消費行動がヒット商品を生んでいる。こうした消費スタイルを我々は「趣味型消費」と呼ぶ。
 デジタル一眼レフカメラが典型例である。国内のレンズ一体型のデジカメ市場は、既に成熟段階にあり買換需要中心で対前年成長率は103%程度とみられるが、デジタル一眼レフは、市場規模は一体型の5分の1程度であるが120%近い高い成長が見込まれている。売れ筋は、実勢価格が10万円前後の入門機で、キヤノン、ニコンの二強にソニーが参入して各社1千万画素を超える新製品を相次いで投入し高画素数競争が激化している。
 主たるユーザーは子育て期のカメラ入門層と、フィルムカメラからの写真高関心層である。低価格化が進んだとはいえ、一体型の売れ筋商品に比べて高価格であるが、より趣味性の高い市場が伸びている。
 自動二輪の市場全体は縮小が続くなかで、販売店が顧客のネットワーク拠点となって売上拡大がつづくハーレーダビットソンや、PDAで日本ではじめてのヒット商品となったウィルコム「W-ZERO3」シリーズなどがあげられる。こうしたデジタル機器など趣味性の強い商品領域では、一度ファンになると固定化する傾向が強く、デザインを一新して機能追加された「W-ZERO3[es]」が出ると買い増しするコア顧客となり、さらに自分の周辺の消費者への伝道師となって商品情報を伝えていく。

J-marketing.net - 2006/12/25

posted by masahiro @ 10:09 午前

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