介護予備軍の認定緩和 4月から厚労省
厚生労働省は、放っておくと将来的に要介護状態になりかねない介護予備軍である特定高齢者の認定要件を、4月から緩和する方針を決めた。
同省は、65歳以上人口の約5%が特定高齢者に相当すると見積もっているが、昨年9月1日時点で実際に市町村が把握できているのは同人口の0・2%程度にとどまっている。このため、要件を緩やかにして、筋力トレーニングなどが受けられる市町村主催の介護予防教室などへの参加者を増やし、増え続ける要介護者や介護給付費の抑制を狙う。
特定高齢者の把握は、主に市町村が実施するお年寄りを対象とした健診で、本人が問診票のようなチェックリストで25の質問に回答。リストには、1人でバスや電車で外出しているかなどの日常生活、階段を手すりや壁を伝わずに上れるかといった運動機能、栄養状態、口腔(こうくう)機能、認知症などについての質問が並んでおり、該当する項目の数や内容などにより対象者を絞り込んだ上で、最終的に医師が認定する。
これに対し4月からは、リストの内容は変えないものの、専門家の意見を聞いた上で、対象者とみなされる該当項目数を減らすことなどで要件を緩和。医師の判断基準も再検討し、特定高齢者とみなす人を増やす。
また、健診だけでなく家族や地域の民生委員などからの連絡などで対象となりそうな高齢者の把握ルートの拡大を図ることを市町村に奨励するほか、介護予防で成果を上げている自治体を全国に紹介することなどで、介護予防推進の取り組みを総合的に市町村に働き掛ける方針だ。
中日新聞 - 2007/1/6
posted by masahiro @ 4:49 午後
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