2007/01/20

韓流成長、は限界点に逹したか

韓国のドラマ、映画、音楽など韓流コンテンツに対するアジア人の不満率が全般的に高くなっていることが明らかになった。また、東アジア圏では初期の韓流スターたちの人気度が相変らず高く、新たな韓流スターとコンテンツの提供が至急必要だと分析された。

 国際文化産業交流財団(シン・ヒョンテク理事長、以下交流財団)はこのほど、「韓国文化商品の東アジア消費者及び政策調査報告書」を発表した。

 交流財団は、世論調査専門機関のエンアイコリアに依頼して9月11日から10月13日まで中国(北京)、日本(東京)、香港、台湾(台北)の15歳から59歳の男女2109人を対象に関連の調査を実施した。

 報告書は、韓流ブームが頂点を過ぎ、成長が鈍り始める変曲点に到逹したと指摘している。これにより韓流商品マーケティングの先進化、スター依存ではない普遍的文化価値の拡大戦略が必要だと提案している。

 特に今回の報告書を通じ、韓流コンテンツにアジア人の不満が高まっているということが明らかになった。韓国ドラマについての日本の満足度を除けば、他の分野と国では満足度が低くなり不満率も上昇した。

 ドラマの場合、中国と台湾は2004年対比の満足度がそれぞれ72.0%から63.3%、62.0%から57.9%と低くなり、一方、不満率は5.0%から5.4%、1.0%から3.0%と高くなった。

 映画と大衆音楽も同様だ。映画満足度は日本(60.0%→54.6%)、中国(75.0%→59.7%)、台湾(49.0%→42.1%)といっせいに低くなった。大衆音楽でも三つの国の満足度は大幅に下がった。

 ただ、報告書は韓国ドラマについての経験率が中国で増加し、経験者たちの今後の韓国ドラマの視聴意欲が高くなって、韓流ブーム拡大の可能性は残っていると推定している。

 韓国スターの認知率と好感度の調査では、ペ・ヨンジュン、イ・ヨンエ、キム・ヒソンなど「伝統的韓流スター」たちの人気が依然として高い。韓国の芸能人全体の認知率の調査で、ペ・ヨンジュンは日本と台湾で50.1%と27.0%で1位を占め、「最も好きな韓国の芸能人」を問う調査でも日本で21.7%と一番高かった。

 キム・ヒソンは中国で人気が高かった。この地域での全体認知率が29.3%で一番高く、最も好きな韓国芸能人部門でも20.1%で1位だった。

 イ・ヨンエは香港で全体認知率が31.0%でトップになり、最も好きな韓国芸能人でも香港と台湾でそれぞれ28.3%と24.1%で一番高かった。

 新しく好きになった韓国芸能人分野では、歌手のピ(RAIN)が中国と台湾でそれぞれ3.8%と6.3%で1位となり、「次世代韓流トップスター」として注目される。

 文化商品の利用経路を調査した結果では、インターネット媒体を通じた消費市場が大幅に拡大したことが明らかになった。特に中国ではインターネット、コピーDVD など不法流通物の利用率が高く、これに対する対策が必要だと分析された。

 韓流の主な消費階層は、トレンドに敏感な20代の高学歴者と伝統固守型の50代など二つの類型に分析された。報告書は20代は「洗練された都市的感受性」に敏感で、50代は「伝統的儒教価値基盤のヒューマニズム」に関心を寄せるという点を考慮して韓流拡大戦略をたてることを提案した。

 ドラマと映画についての経験が、国のイメージにも肯定的な影響を及ぼすことが明らかになった。特に日本と台湾では、韓国文化商品の経験が韓国に対するイメージ、韓国製品の利用意欲、韓国観光への意欲に大きな影響を及ぼしたと調査された。

朝日新聞 - 2007年1月17日

posted by masahiro @ 2:27 午後

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