2006/12/26

DVD売り上げ不振の理由 米国のアニメ

これまでDVDはVHSに換わるメディアとして、しかも画質のクオリティなども向上したことから、出せば売れる、という右肩上がりの状況でした。ここ数年の間に皆さんのDVDライブラリやコレクションもかなり充実してきたのではないでしょうか?
 ところが、順調に見えていたDVDの販売数も、ここのところ陰りが出てきはじめました。

DVDが売れなくなった主な理由:

1. 映画公開時に作品がヒットしなくても、DVDの売上で製作費の回収や利益を見込むようになり、映画作品がDVD化されるまでの期間がどんどん早まっていること。(88日後にはDVD化、というケースもあるようです。)
 ヒットしたテレビシリーズも同じく次々にDVD化されているため、小売店の商品棚スペースが足りなくなり、売れない作品は次々返品されてしまう。

2. 最近ではテレビやゲーム、インターネットなど、視聴者はDVD鑑賞以外の娯楽に時間を割くようになっている。

3. ケーブルや衛星放送が(契約特典としてでしょうか)ほとんどタダ同然で視聴者にデジタルレコーダーを浸透させているので番組は録画保存し、DVDは買わなくなってきている。

 興味深いのは、The Incredibles(邦題:Mr.インクレディブル)が2005年のベストセールストップ5に入っているにもかかわらず、その前の記事(BusinessWeekly Online)ではそうしたヒット作でさえ返品という憂き目にあっている、と報じていることです。業界全体に暗雲が広がり始めている様子がおわかりいただけるでしょうか?

来年2007年はというと…このような予測がされています:

 すでに発売中のタイトル(catalog listあるいはbacklistと呼ばれていて、市場の40%を占める)が打撃を受けるだろうと予測しています。(市場の残り60%が新規発売タイトル)
 そして、売れ筋のタイトルもそろそろ大方出尽くしてしまう、とも。


アニメ!アニメ!Anime Anime - 2006年12月24日

posted by masahiro @ 7:25 午前

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