2007/01/06

じろじろウオッチング66 お正月は読書!本屋さん巡りの巻

本を読まなくなったといわれるようになって久しい。社会人として働きはじめれば読書どころの騒ぎではなく、せいぜい漫画雑誌か週刊誌を眺める!のが関の山だろうが、問題は子供たちだと指摘されている。

 ただしこの場合の本とは一般常識として身につけるのが望ましい?と国語や社会の教科書に書名が載るような書籍が中心である。ひらたくいうと基礎教養として、明治、大正、昭和までの日本文学や世界文学で評価が定まった諸作品を読むというのが3,40年前までの常識だったように思う。

 しかし本を読まなくなった原因は、読みたいものがほかにありすぎるから、ほかに手軽に楽しめる暇つぶしが山ほどあるから、やたら時間がかかって考えることを要求される本なんぞ、読んでいる時間も、読む気もなくなったというのが本当の理由のような気がする。

 その第一が漫画。ジャンルはまさに百花繚乱、純愛ものからSFもの、根性ものから、とてもここには書けない映倫ものまで、ありとあらゆる分野に及び、地下鉄やバスの車内で、どうみても30、40代のネクタイ、背広姿の立派な?社会人の皆様に至るまで、堂々と!お読みになっている!!

 第二がテレビゲームの存在。瞬時に切り替わる画面。挑発的で本能を刺激する武闘ものがほとんどで、考える間もなく瞬間的に反応するテクニックがゲームを楽しむ最大のスキームとなり、条件反射的な頭脳活動を長時間にわたって繰り返すことになる。

 当然、理路整然と時間をかけて考えることが不得手になり、感覚的に好き嫌いを即断し、我慢をせずものごとを簡単に諦める。いまこの瞬間さえ面白ければ、楽しければいいと刹那的になり、我慢、辛抱などという言葉とは無縁になりつつあるようにみえる。

 究極的にはダメならリセットしてまたやりなおせばいいと、ゲーム感覚のまま後先を考えず、簡単に自殺する。おまけにカネになるとみれば、これでもかこれでもかと新種のゲームを提供する業界が、巨額利益をもたらすマーケットを手放すわけがないから、この趨勢は止まらない。

JanJan - 2007年1月1日

posted by masahiro @ 7:28 午後

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